
近頃、ちょっと面白い制作をしていました。
InstagramやnoteでもUPしましたが
こちらの小さな絵たち。

色をにじませた和紙をハサミで切って、
それをハガキ大の紙に貼りつけています。
画像で見ると版画のような印象ですが
もとが厚口の和紙ですので、しっかり段差ができています。

これがなんとも楽しい。
ハサミでパラパラと切って、
それを紙の上に貼っていく。
形と形が隣り合って、また違う形が浮かんでくる。
すこし厚口の和紙とやわらかな色合いは
どこかタイルをはめこんでいくような気持ちにもさせてくれます。
例によって、切る時も貼る時も下書きなどの準備はなし。
小さな作品は、この「いま作っている、いま出来上がっていく」感じが
とても活きてくると思っているので
即興性を楽しみながら作っています。
この和紙は、先の個展で作ったものです。
雲肌麻紙や高知麻紙といった厚めの紙に
ほんの少し滲み止めをしたうえで、絵具の色を置いていったもの。
パネルに張り込まれたそれらの紙は、絵画作品となりました。
そしてパネルから少しはみでた端切れが、
今回こうした色と形の材料になってくれています。



和紙自体が高価なもの、
そこに手間暇かけて色をつけたので
そうやすやすと捨てるのは勿体ない、というのもありますが
なによりこの端切れたちもとても綺麗でした。
その綺麗なものを
他の方にも「綺麗」と感じていただける形に出来そうなのが
1つ嬉しいことだと思っています。
「貼り絵」というジャンルに含まれそうなこれら。
ポストカード『12の景色』のデジタル手法が
アナログの制作に返ってきたような。
版画や工芸、文様や装飾古墳、
パウル・クレーやエリック・カールやレオ・レオニに惹かれる私の
新しいアウトプットになりそうで楽しみです。


