花を描くこと






9月の個展は花をテーマにしています。

おかげで、この春はずっと花のことばかり考えていて
いつもとは違うヨコシマな愛で方をしているような(笑)

エスキース、絵の案を練りながら

「そもそもどうして花を描くのだっけ。」

(こうしたことは日常茶飯事です)










作品に花が出てきたのは大学の卒業制作で
その時は大きな大きな川の、水の流れにアザミを重ねて描きました。

流れ始めは青く、その中にいくつもいくつも。
途中で赤く赤く染まった流れに翻弄されて
その後、淡く紫色をなくしながら、最後は風の中にひとつ咲く。


そんな絵を描きました。









私にとって、花は「記憶」や「感情」で
その時その時にしか存在しなかったものなのだと思います。


その花の色が、風や光に滲むように溶けていく景色。

それを思う時に、

描きたいなと感じます。




花は「端」「はた」、「放つ」「早く生る」「春になる」が語源ともいわれ
なにかの「しるし」「兆し」をそこに含む言葉。


前触れを意味するものに
過去の名残を覚えるのは、自分らしいなと思いながら

なにか夢の中のような
昔やこれからや今を行き来する時間を

花の絵で描けたらと思っています。







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